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葬儀参列マナー完全ガイド|服装・香典・焼香の正しい作法

著者: お葬式いろは編集部 公開: 2026年3月29日 更新: 2026年3月29日
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葬儀参列、何をどうすればよいか迷っていませんか? 突然の訃報を受け取ったとき、「どんな服を着ていけばよいか」「香典はいくら包めばよいか」「焼香の手順がわからない」と戸惑う方は少なくありません。葬儀の場は厳粛であるだけに、マナーを知らずに参列するのは不安ですよね。 この記事では、葬儀参列の基本マナーを服装・香典・焼香の3つの観点から詳しく解説します。初めて葬儀に参列する方はもちろん、久しぶりの参列で不安を感じている方にも役立つ内容です。 参列前の準備と心構え 訃報を受けたときの対応 訃報の連絡を受けたら、まずお悔やみの言葉を伝えましょう。電話で受けた場合は次...

葬儀参列、何をどうすればよいか迷っていませんか?

突然の訃報を受け取ったとき、「どんな服を着ていけばよいか」「香典はいくら包めばよいか」「焼香の手順がわからない」と戸惑う方は少なくありません。葬儀の場は厳粛であるだけに、マナーを知らずに参列するのは不安ですよね。

この記事では、葬儀参列の基本マナーを服装・香典・焼香の3つの観点から詳しく解説します。初めて葬儀に参列する方はもちろん、久しぶりの参列で不安を感じている方にも役立つ内容です。

参列前の準備と心構え

訃報を受けたときの対応

訃報の連絡を受けたら、まずお悔やみの言葉を伝えましょう。電話で受けた場合は次のような言葉が適切です。

  • 「このたびはご愁傷様です。心よりお悔やみ申し上げます」
  • 「突然のことで、さぞご無念のことと存じます」

参列すべきかどうかの判断

家族葬など小規模の葬儀では「近親者のみで執り行います」と案内される場合があります。この場合は参列を控え、後日の弔問や弔電・供花で気持ちを伝えるのがマナーです。「ご参列はご遠慮ください」とある場合は、その意向を必ず尊重してください。

服装のマナー

男性の服装

男性は黒のブラックスーツ(礼服)を着用するのが基本です。

  • ネクタイ: 黒無地のもの。光沢のある素材は避ける
  • シャツ: 白の無地。柄や光沢素材はNG
  • 靴・靴下: 黒の革靴(光沢の少ないもの)と黒い靴下
  • ベルト: 黒の革ベルト

急な訃報でスーツが用意できない場合は、黒・濃紺・チャコールグレーのダークスーツで代用できますが、なるべく正式な喪服を用意することが望ましいです。

女性の服装

女性は黒の喪服(ブラックフォーマル)が基本です。

  • ワンピース・スーツ: 黒無地で光沢のないもの。丈は膝が隠れる程度
  • ストッキング: 黒(通夜・告別式共通)
  • : 黒のパンプス(ヒール5cm以下が目安)。光沢の少ないもの
  • バッグ: 黒のハンドバッグ。金具が目立たないもの

子供の服装

制服がある場合は制服が最も適切です。制服がない場合は、白・黒・グレー・紺など落ち着いた色の服装にまとめましょう。キャラクターが大きくプリントされたものや派手な色は避けてください。

アクセサリーのマナー

身につけてよいもの
- 結婚指輪(シンプルなもの)
- パールのネックレス・イヤリング(一連のみ)

避けるべきもの
- 金や宝石を使った華やかなもの
- カラーストーンのアクセサリー
- 二連・三連のネックレス(「不幸が重なる」として忌避される)
- ブレスレット・アンクレット

派手な髪色や盛り髪は控え、清潔感のある整った印象にまとめましょう。口紅は薄い色を選び、ネイルはあらかじめ落としておくのが望ましいです。

香典のマナー

香典の相場

香典の金額は、故人との関係性によって目安が異なります。

関係 金額の目安
友人・知人 5,000〜10,000円
会社の同僚・上司 5,000〜10,000円
親族(いとこなど遠縁) 10,000〜20,000円
親族(おじ・おばなど) 10,000〜30,000円
兄弟・姉妹 30,000〜50,000円
両親 50,000〜100,000円

金額を決めるときの注意点
- 4(死)・9(苦)を連想させる金額は避けます(4,000円、9,000円など)
- 偶数は「縁が切れる」とされるため、奇数が基本です(10,000円・30,000円は許容される)
- 新しいお札は「用意していた」と思われるため、古いお札か、新札に一度折り目をつけてから使用します

香典袋(不祝儀袋)の書き方

表書きは宗教によって異なります

  • 仏式: 「御霊前」「御香典」(四十九日以降は「御仏前」)
  • 神式: 「御玉串料」「御榊料」
  • キリスト教式: 「御花料」「献花料」
  • 宗教不明の場合: 「御霊前」が無難

名前と金額の書き方

表書きの下に自分の氏名を薄墨で書きます。薄墨を使うのは「涙で墨がにじんだ」という意味合いがあります。中袋には表面に金額(旧字体:例「金壱萬円」)、裏面に住所・氏名を書きます。

包み方の向き

外袋の裏の折り返しは、上が下にかぶさるように包みます(慶事とは逆)。これは「悲しみを上から押さえる」という意味があります。

香典の渡し方

  1. 袱紗(ふくさ)から取り出す
  2. 受付担当者に向けて向きを変える(相手が読めるように)
  3. 両手で差し出しながら「この度はご愁傷様でございます。心ばかりですがどうぞお受け取りください」と一言添える

袱紗(ふくさ)について

香典袋はむき出しで持参せず、袱紗に包んで持ち歩くのがマナーです。弔事には寒色系(紫・紺・深緑・グレーなど)を使用します。紫色は慶弔どちらにも使えて便利です。

焼香の作法

焼香は故人への最後のお別れを表す重要な儀式です。葬儀の場によって形式が3種類あります。

焼香の種類

  • 立礼焼香: 祭壇の前まで進み、立ったまま行う。斎場・葬儀場で最もよく見られる
  • 座礼焼香: 畳の部屋で座って行う。お寺などでよく見られる
  • 回し焼香: 焼香台が参列者の間を順番に回ってくる形式。自宅葬などに多い

立礼焼香の手順(基本)

  1. 前の方が終わったら焼香台に進む
  2. 遺族・僧侶に一礼する
  3. 遺影に向かって合掌し一礼する
  4. 右手の親指・人差し指・中指で香をつまむ
  5. 目の高さまで持ち上げて軽く頭を下げる(「額に押しいただく」)
  6. 香炉に静かに入れる
  7. 手を合わせて黙祷する
  8. 一礼して下がる

宗派別の焼香回数の目安

宗派 回数の目安
浄土宗・浄土真宗 1回(押しいただかない場合も)
天台宗・真言宗 3回
日蓮宗 1回または3回
臨済宗・曹洞宗 1回

宗派がわからない場合や作法に不安がある場合は、前の方の作法を参考にするか、1回行うだけでも失礼にはなりません。

会場でのその他のマナー

  • 携帯電話: 電源を切るかマナーモードにする
  • 会話: 小声で行い、笑い声は慎む
  • 写真撮影: 故人や会場の撮影は禁止
  • 通夜振る舞い: 勧められた飲食をいただくのがマナー(少量でも口をつけるのが礼儀)
  • 退席のタイミング: 通夜は焼香後に退席可。告別式は式の終了まで着席が基本

まとめ

葬儀参列のマナーの要点をまとめます。

服装のポイント
- 男女ともに黒の喪服が基本。アクセサリーはパールの一連のみ
- 子供は制服か落ち着いた色の服装

香典のポイント
- 金額は関係性に応じた相場を参考に。4・9の金額や偶数は避ける
- 薄墨で記帳し、袱紗に包んで持参する

焼香のポイント
- 宗派によって回数が異なるが、1回でも失礼にはならない
- 「額に押しいただく」動作が基本

大切な方への最後のお別れの場です。マナーを守ることで、遺族への配慮と故人への敬意を示すことができます。不安な点があれば事前に確認しておくと、安心して参列できるでしょう。

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よくある質問

焼香の正しいやり方を教えてください

焼香は宗派によって回数が異なります。一般的には1〜3回です。抹香を右手の親指・人差し指・中指でつまみ、額の高さまで持ち上げてから香炉に入れます。不安な場合は、前の方のやり方を参考にしても問題ありません。

香典の金額はいくらが相場ですか?

香典の相場は故人との関係性によって異なります。職場関係は5,000〜10,000円、友人は5,000〜10,000円、親族は10,000〜100,000円が目安です。偶数や「4」「9」の数字は避け、新札は使わないのがマナーです。

家族葬に参列してもいいですか?

家族葬は基本的に近親者のみで行う葬儀です。参列の案内がない場合は、ご遺族の意向を尊重して参列を控えるのがマナーです。弔意を示したい場合は、後日弔問するか、弔電・供花を送る方法があります。

通夜と告別式のどちらに参列すべきですか?

一般的に、故人と親しい関係であれば両方に参列しますが、どちらか一方の場合は告別式に参列するのが一般的です。仕事の都合等で告別式に出席できない場合は通夜のみでも失礼にはあたりません。

葬儀は必ず行わなければいけませんか?

法律上、葬儀の実施は義務ではありません。ただし、火葬(または埋葬)は法律で義務付けられています。通夜や告別式などの儀式は、遺族の判断で省略することも可能です。近年は、火葬のみを行う「直葬」を選ぶ方も増えています。