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死亡後の銀行口座凍結|解除手続きと必要書類を解説

著者: お葬式いろは編集部 公開: 2026年3月18日 更新: 2026年3月29日
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家族が亡くなった後、急いで葬儀の準備をしながら「銀行口座はどうすればいいのか」と不安になる方は多いはずです。口座が凍結されると当面の葬儀費用や生活費の引き出しができなくなるため、早めに手続きの流れを把握しておくことが大切です。 この記事では、銀行口座が凍結される仕組みから解除手続きの5ステップ、緊急時に役立つ「相続預金の払戻し制度」まで、わかりやすく解説します。 銀行口座が凍結される仕組みと理由 口座凍結は自動ではない 「家族が亡くなった瞬間に口座が凍結される」と思っている方もいますが、実際には銀行が死亡の事実を知った時点で初めて凍結されます。 銀行が死亡を知る...

家族が亡くなった後、急いで葬儀の準備をしながら「銀行口座はどうすればいいのか」と不安になる方は多いはずです。口座が凍結されると当面の葬儀費用や生活費の引き出しができなくなるため、早めに手続きの流れを把握しておくことが大切です。

この記事では、銀行口座が凍結される仕組みから解除手続きの5ステップ、緊急時に役立つ「相続預金の払戻し制度」まで、わかりやすく解説します。

銀行口座が凍結される仕組みと理由

口座凍結は自動ではない

「家族が亡くなった瞬間に口座が凍結される」と思っている方もいますが、実際には銀行が死亡の事実を知った時点で初めて凍結されます。

銀行が死亡を知るきっかけには、以下のものがあります:

  • 遺族が銀行に直接連絡する
  • 銀行員が新聞の死亡広告やお悔やみ欄を確認する
  • 窓口担当者が気づく

知らせなければしばらく口座を使えることもありますが、それは相続財産の不正引き出しにあたる可能性があります。他の相続人との間でトラブルになるリスクもあるため、正しい手続きを踏むことが重要です。

なぜ口座を凍結するのか

口座凍結の目的は、故人の財産を保護し、相続人全員が公平に財産を受け取れるようにするためです。

民法上、相続が発生した時点で預金は相続人全員の「共有財産」となります。一部の相続人だけが勝手に引き出すことを防ぎ、遺産分割が適切に行われるよう、銀行は口座を凍結します。

解除手続きの5ステップ

口座凍結を解除して残金を受け取るには、以下の5つのステップで手続きを進めます。

ステップ1:銀行に死亡を通知する

取引銀行の窓口または電話で、口座名義人が亡くなったことを伝えます。この時点で口座が凍結されます。

通知する際に確認しておくと良いこと:
- 相続手続きに必要な書類のリスト(銀行ごとに異なります)
- 手続き窓口の場所と受付時間
- 残高証明書の取得方法(遺産分割協議に必要になることがあります)

複数の銀行に口座がある場合は、それぞれの銀行で個別に手続きが必要です。まず故人の通帳・キャッシュカード・郵便物などを確認し、取引銀行をリストアップしましょう。

ステップ2:必要書類を収集する

相続手続きで最も時間がかかるのが書類の収集です。早めに準備を始めましょう。

共通して必要な書類

書類 取得先 費用目安
故人の戸籍謄本(出生〜死亡の連続したもの) 市区町村役場 1通450〜750円
相続人全員の戸籍謄本 市区町村役場 1通450円
相続人全員の印鑑証明書 市区町村役場 1通300円程度

遺産分割の方法によって追加される書類

  • 遺言書がある場合:公正証書遺言の謄本、または自筆証書遺言の検認済証明書
  • 遺産分割協議書がある場合:協議書の原本+相続人全員の実印・印鑑証明書
  • 法定相続分で分割する場合:銀行所定の相続届け書類(銀行窓口で入手)

ステップ3:相続人を確定する

収集した戸籍謄本をもとに、法定相続人が誰かを確定します。

故人の出生から死亡までの連続した戸籍が必要なのは、過去に認知した子や婚外子が存在していないかを確認するためです。予期しない相続人が後から判明すると、遺産分割のやり直しが必要になることがあります。

法定相続人の範囲(優先順位)

  1. 配偶者(常に相続人になる)
  2. 第1順位:子(子が先に亡くなっている場合は孫)
  3. 第2順位:直系尊属(父母・祖父母)※第1順位がいない場合
  4. 第3順位:兄弟姉妹 ※第1・2順位がいない場合

ステップ4:遺産分割協議を行う

相続人が2人以上いる場合は、遺産分割協議で誰がどの財産を引き継ぐかを決めます。

遺産分割協議のポイント:
- 相続人全員の合意が必要(1人でも反対すると協議が成立しない)
- 合意したら「遺産分割協議書」を作成し、全員が実印を押す
- 相続人が1人だけの場合は協議不要

協議がまとまらない場合は、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てる方法もあります。

ステップ5:銀行に書類を提出して払戻しを受ける

必要書類が揃ったら、銀行の窓口に提出します。

手続きの流れ:
1. 窓口で相続届(銀行所定の書類)を受け取り記入する
2. 必要書類一式を提出する
3. 銀行が書類を確認・審査する(1〜3週間程度)
4. 審査完了後、指定口座への振込または現金払戻しで受け取る

書類に不備があると差し戻されて時間がかかるため、提出前に記載内容や有効期限(印鑑証明書は発行から3ヶ月以内が条件のことが多い)を必ず確認しましょう。

遺産分割前でも引き出せる「相続預金の払戻し制度」

制度の概要

2019年7月施行の改正民法により、遺産分割協議が整っていなくても一定額を引き出せる制度が新設されました。葬儀費用や当面の生活費に充てることができます。

払戻し可能な金額の計算方法

払戻し可能額 = 口座残高 × 1/3 × 自分の法定相続分

計算例:配偶者と子1人が相続人で、口座残高が300万円の場合

  • 配偶者(法定相続分1/2):300万円 × 1/3 × 1/2 = 50万円
  • 子(法定相続分1/2):300万円 × 1/3 × 1/2 = 50万円

ただし、1つの金融機関あたりの上限は150万円です。

申請に必要な書類

  • 故人の戸籍謄本(出生から死亡まで連続したもの)
  • 申請者が相続人であることを証明する戸籍謄本
  • 申請者本人の印鑑証明書
  • 銀行所定の払戻し申請書

注意点

  • 払い戻した金額は、後の遺産分割の際に「既受領分」として考慮されます
  • 他の相続人の同意なく申請できますが、後日のトラブルを防ぐため事前に共有することが望ましいです
  • この制度を使っても、口座全体の凍結解除にはなりません

手続きにかかる期間と費用の目安

期間の目安

工程 目安期間
戸籍謄本の収集(郵送含む) 2週間〜1ヶ月
遺産分割協議 数日〜数週間(合意が得られる場合)
銀行の審査・払戻し 1〜3週間
合計 1〜2ヶ月程度

相続人間で合意が得られない場合は、調停・裁判となりさらに長期化します。

費用の目安

自分で手続きする場合の書類取得費用:
- 戸籍謄本:1通450〜750円
- 印鑑証明書:1通300円程度
- 残高証明書:500〜1,000円程度(銀行によって異なる)

司法書士や弁護士に依頼する場合は3〜15万円程度が相場ですが、相続財産の規模や複雑さによって変わります。

こんな場合は専門家に相談を

以下のようなケースでは、司法書士・弁護士への相談をおすすめします:

  • 相続人の中に行方不明者や判断能力が低下している方がいる
  • 相続人の間で意見が対立している
  • 不動産・株式など銀行預金以外の財産も多い
  • ネット銀行や海外口座がある

銀行によっては「相続専用窓口」を設けているところもあります。手続きに不安がある場合は、早めに窓口や専門家へ相談しましょう。

まとめ

死亡後の銀行口座凍結・解除手続きの流れをおさらいします。

  1. 銀行への死亡通知:凍結は銀行が死亡を知った時点から始まる
  2. 必要書類の収集:戸籍謄本・印鑑証明書などを準備(最も時間がかかる工程)
  3. 相続人の確定:出生から死亡までの連続した戸籍で法定相続人を確認
  4. 遺産分割協議:相続人全員の合意のもと分割方法を決定
  5. 銀行への書類提出と払戻し:審査後1〜3週間で完了

急な出費が必要な場合は、相続預金の払戻し制度を活用することで、遺産分割が完了する前でも一定額を引き出せます。

書類収集には時間がかかるため、葬儀後の落ち着いたタイミングで早めに手続きを開始することをおすすめします。不明な点は各銀行の窓口や専門家に相談しながら、確実に進めていきましょう。

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口座解除 相続手続き 相続預金払戻し制度 遺産分割 銀行口座凍結

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